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概要
一般名 | バルベナジントシル酸塩 |
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剤形 | 40mg錠 |
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メーカー | 田辺三菱製薬、ヤンセンファーマ |
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薬価 | 2,331.20円(40mg 1カプセル) |
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発売日 | 2022年6月1日 |
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HP | こちら |
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ジスバルの概要
効能または効果
用法
- 通常、成人にはバルベナジンとして1日1回40mgを経口投与します。 なお、症状により適宜増減するが、1日1回80mgを超えないこととします。
解説
- 2022年6月に発売が開始されました、日本初の遅発性ジスキネジア治療薬となります。
- 遅発性ジスキネジアとは抗精神病薬の長期投与により「自分では止めらない・または止めてもすぐ に出現するおかしな動きをまとめた呼び名です。 他の人から見る と、自分で勝手に動いているのか、止められないで困っているの か分からないような動き」(重篤副作用疾患別対応マニュアル - 厚生労働省)が出現することを言います。
- 「口をもぐもぐさせる」「舌をなめまわす」といった不随意運動が持続します。アテトーゼ様、舞踏病様の不随意運動とも言われます。
- こうした不随意運動は年単位で継続している場合が多く、生活の支障にはなっているものの、ご患者さん本人としては症状に慣れきってしまっていて診察では訴えをされないことも多いです。周囲の観察者が積極的に症状を拾い上げていくことが必要になります。
- 遅発性ジスキネジアの治療に関しては、原因薬剤の減量や中止が推奨されています。しかし、減薬中止は原疾患の悪化を引き起こすことがあるため慎重に行わなければいけません。
- 第一世代の抗精神病薬(古い薬)を使用されている場合は、第二世代の抗精神病薬への変更も検討されますが、それで遅発性ジスキネジアが改善するかというと、確固たるエビデンスが相のが現状です。
- 減薬中止でも症状軽減効果が不十分な場合はジスバルを使用することもあります。
- 小胞モノアミントランスポーター2阻害剤という分類になりまして、神経終末に存在するVMAT2を阻害することにより、ドパミン等の神経伝達物質のシナプス前小胞への取り込みを減らし、不随意運動の発生に関わるドパミン神経系の機能を正常化させます。
- 効果は徐々に発現し、2-3か月の内服でようやく効果が感じられるという方もいらっしゃいます。
- 副作用に関しては、国内第Ⅱ/Ⅲ相試験においては傾眠が16.9%と最も多くなっています。また、流涎過多(11.2%)、振戦(7.2%)、そわそわと落ち着きがなくなるといったアカシジア(6.8%)の副作用も認められています。
- 薬価が高いというデメリットがあり、3割負担の方で自己負担額は1錠800円程度となります。
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