- 精神科デイケアとは、精神疾患を持つ方が安定した日常生活を送ることを目標とする通所型リハビリテーションです。
- 対象者は、精神疾患を持ち、主治医がデイケアの利用を認めた方となります。
- 文化活動や運動、対人交流を通じて生活習慣の確立や心の安定につなげることを目的としています。
- 国の制度に則って運用されているため、定員や開催時間などがしっかりと決められています。
- デイサービス(通所介護)とは異なります。デイサービスは食事や入浴といった介護がメインです。デイケアは通所リハビリテーションであり、身体機能や精神機能の維持や向上を目的としています。施設基準上でもことなり、デイケアには医師とリハビリ専門職員(作業療法士など)が必ず在籍している必要があります。
- 目的はその人ぞれぞれになります。「社会復帰する」ことを目標にしている方もいれば、「規則正しい生活をする」や「人との交流を維持して心の安心を得る」という目標の方もいます。それぞれ主治医と目標を吟味、共有してデイケアに参加することが望ましいと思います。
- 精神科デイケアは、精神科病院やクリニックなどの医療機関、保健所、精神保健福祉センターで行われています。
- 外来治療の位置づけになるため保険適応が可能であり、自立支援医療を用いると1割負担になります。
- 精神科デイケアの区分は利用時間により以下のようになります。
種類 | 時間 | 食事 |
---|---|---|
デイケア | 6時間 | 昼食あり |
ショートケア | 3時間 | なし |
ナイトケア | 16時以降 4時間 | 夕食あり |
デイナイトケア | 10時間 | 3食あり |
- リハビリテーションは、精神科作業療法を中心としたものになります。
精神科作業療法
- 精神科作業療法とは、精神疾患を抱える方々に対して行うリハビリテーションの一つです。精神症状のために生きづらさを感じている方に対して、作業活動を通じて日常生活をその人らしく生きることのできるように指導、支援を行っていきます。様々な作業とは以下のようなものがあります。
- 作業療法士という国家資格を持つ専門の職員により実施します。
作業療法の効果
作業療法開始前
- 朝起きられない
- 人とうまく付き合えない
- 外出ができない
- お金の管理や買い物ができない
- 意欲や集中力がない
- うまく気分転換ができない
作業療法後
- 生活習慣が整った
- 気持ちの伝え方や人との接し方がわかるようになった。
- 外出する習慣がついた
- お金の使い方を学ぶことができた。
- 一つのことに集中することができるようになった。
- 趣味や余暇の使い方がうまくなった。