• 睡眠時随伴症は、入眠~睡眠~覚醒に至るまでの間に起きる望ましくない身体的な症状です。
  • パラソムニアとも呼ばれます。
  • 症状の起きる時間帯によって疾患が分類されています。
睡眠時随伴症(パラソムニア)の分類

レム睡眠行動障害

睡眠関連摂食障害

  • 睡眠からの不完全な覚醒に伴い、夜間に意思とは無関係に食べてしまうという行動が見られます。
  • 眠り食いとも呼ばれます。
  • 1993年のSchenckらの調査によると、総合病院の睡眠外来を受診した8000名の患者さんのうち、0.5%が睡眠関連摂食障害の症状を呈していたとのことです。さらに、そのうちの70%が睡眠時遊行症の診断を受けていたとのことで、その関連性は指摘されています。
  • 食べているときの出来事は思い出すことはできますが、その内容は不完全です。
  • 不完全な覚醒状態で、制御できない行動であるために次のようなことが見られます。食に適さない形態の食べ物を摂取したり(調理していない肉など)、包丁で指を切ったり、熱傷や体重増加が生じます。
  • 朝の腹部膨満感もあります。
  • 症状は数年にわたって続くこともありますが、病気であるという認識がなされていないために、医療機関受診までの期間は4年から15年と言われています。
  • 治療法に関しては、決定的なものは定まっていません。他の睡眠障害を背景として摂食障害を生じている場合は、その原発の睡眠障害に対しての治療を進めます。
  • 環境調整も重要です。部屋に刃物などの危険なものは置かないことやベッドを低くするなどの対策を取ります。
  • 睡眠不足を避けてリスクとなる薬剤や飲酒を控えます。
  • 非薬物療法でも奏功しない場合は薬物療法の対象となります。抗うつ薬や抗てんかん薬の有効性が言われていますが決定的ではありません。